博物館・美術館で開催された展覧会の感想をたんたんと書き綴っています。

ロダンとカリエール@国立西洋美術館

前々から行きたいと思っていたロダンとカリエール展に、やっと行ってきました。
やっぱり、この展覧会は国立西洋美術館ですよね。

込んでるかなぁーと思って朝10時くらいに着くように行ったんだけど、結構空いていてかなり観やすかったですね。
時期的には穴場だったのかも・・・。

ロダンは「考える人」で有名な彫刻家。国立西洋美術館で作品を観ることが出来ますし、身近な感じです。
カリエールは、展覧会で何点か作品と観たことがある程度でした。正直あまり良く知りません(~_~;)

ですので、今回の展覧会の趣旨が最初はあまり分かっていませんでした。でも、広告看板やチラシを見ると二人の作品が似ている印象を受けるので、なにかしら関わりがあるんだろうなぁーぐらいに思ってました。

で、実際に展覧会を見ると分かるのですが、もともと二人は交流があり、お互いの作品をお互いの家に飾るほど認め合い、影響を受けていたようです。その影響しあった二人の作品を比較しながら展示するというのが、今回の展覧会の趣旨のようですね。

展覧会の内容は


  • ロダン像とカリエール像

  • 出会いから別れまでの直接の交流

  • 肖像制作者としてのロダンとカリエール

  • ロダンとカリエールの象徴主義

  • ロダンとカリエールの芸術をつなぐ糸


常に二人を絡めた構成で展示されていました。

1.ロダン像とカリエール像では、カリエールによる「ロダンの肖像画」がメインの展示でした。
ただ、印象に残っているのは、ロダン監督による「カリエールのデスマスク」と「カリエールの結んだ手」です。これらは、当然カリエールの死後、ロダン自ら親族に依頼したそうなんですけど、生前カリエールの肖像を作ることのなかったロダンは複雑な想いだったそうです。いろんな想いが込められた、この二つの作品はすごく印象深かったです。

2.出会いから別れまでの直接の交流では、ロダンとカリエールがお互いの所有していた作品を中心に展示していました。ロダンの部屋に飾られていたカリエール「母と子」の写真や、カリエールの家族と一緒にロダン「ラッセル夫人」が写っている写真など、二人がお互いの作品を所有している事が分かる品と共に作品が展示されていて、感慨深い展示になっていました。

3.肖像制作者としてのロダンとカリエールでは、ロダンとカリエール共通の知人・友人を、それぞれが制作した肖像彫刻・肖像画が展示していました。同じ人物の肖像彫刻と肖像画が並んで展示し比較しながら見れるのはすごく面白いですよね。

4.ロダンとカリエールの象徴主義では、ロダン「最後の幻影」が一番印象に残ってます。この作品を見て、「ロダンとカリエール展」の意味が理解出来たような気がします。大理石から浮かび上がるのような「最後の幻影」は、カリエールからの影響がものすごく分かる作品でした。

5.ロダンとカリエールの芸術をつなぐ糸では、文学作品と彼らのつながりを表している作品が展示されていました。
文学作品ダンテ「神曲」を題材にした事で有名な「地獄の門」が、展示スペースの関係で写真のみで展示していました(笑)。いや、もちろん外に展示されてますねけどね。

ロダン 地獄の門

その他に、ロダン「『瞑想』と呼ばれる『内なる声』」が印象深かったです。
もともと「瞑想」という作品があるですが、その作品の諸事情により手足を取る事になったんだけど、それを見たロダンが気に入ってそのまま作品として展示したという物です。この「『瞑想』と呼ばれる『「内なる声』」」と「瞑想」が並んで展示しているので、比較してみるとロダンの考えがなんとなく分かる感じがしました。

あと、カリエールの3連画「もの思いにふける若い娘」・「道行く人々」・「一人の女性」が展示されていたんですが、この3品は1世紀以上も並置されたことがないそうで、3点並んで展示されているのを見るのはかなり貴重かもしれません。


いやぁー、この展覧会はかなり面白かったです。
ロダンとカリエールの作品を比較しながら見れるという企画が本当に良かったと思います。
しかも展示を見終わったあとも、ロダンの彫刻が楽しめるという念の入れようです(違うって)

ロダン 彫刻


ロダン 考える人

この展覧会を見ていて、すごく気になったのがブロンズ彫像の作り方・・・。
気になったままミュージアムショップに行ってみると「ロダンは考える」という本を発見。思わず購入してしまいました。


この本にはブロンズ像の作り方がわかりやすく解説してあって、すごく参考になりました。
しかもタイトル通り、ロダンの作品がたくさん分かりやく紹介されていました。
展覧会を見る前に、この本を読むとより深く展覧会を楽しめるかもしれませんね。

その他にも「リネア モネの庭で」という本を購入しました。

この本は表紙を見て気に入ったのですが、ほのぼのしていてとても良い内容でした。
リネアとうい女の子と元庭師のブルームさんが一緒にモネの庭に旅に出て、旅をしながらリネアが成長していくというお話です。モネのひ孫さんも登場するなど、面白いエピソードが盛りだくさんでした。
本の中に、モネの作品・モネの庭の写真も話の流れでたくさん紹介しているのもいい点ですね。
かなりオススメです。


投稿日:2006年05月21日

投稿者 yossy : 2006年05月21日 10:05

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国立西洋美術館で開催されたロダンとカリエール展は、彫刻と絵画という芸術表現のジャンルの違いを超えた芸術的思想の一致に焦点をあてた展覧会だった。彫刻家オーギ... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年06月06日 13:30

コメント

間違ってダブルクリックしたのか、手が震えたのか(?)2回もトラックバックして申し訳ありません!
でも、想像していたより面白い企画の展覧会ですよね。この後パリへ巡回するそうですが、フランス人もうならせちゃうことができれば、日本人もなかなかです。
石原都知事もこのくらいのセンスがあればねえ!?

投稿者 Tama-nyanya : 2006年06月07日 16:48

Tama-nyanyaさん
コメント&トラックバックありがとうございます。

余分なTBは削除しました。たぶん、こちらのサーバーの状態が悪かったのだと思います。すいませんm(__)m

この展覧会の主催社はセンスありますよね。本当にいい企画だと思いました。

投稿者 よっしぃ~。o○ : 2006年06月07日 17:16

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