博物館・美術館で開催された展覧会の感想をたんたんと書き綴っています。

最澄と天台の国宝@東京国立博物館

プラド美術館展に続けて、 「最澄と天台の国宝」を観に東京国立博物館へ。

最澄と天台の国宝

東京国立博物館も花が綺麗に咲いてました。

桜

今回の最澄と天台の国宝は、天台宗開宗1200年記念の展覧会なので、天台宗にまつわる仏像・仏画・経典・密教法具など仏教に関連工芸品をたくさん観る事が出来ました。
しかも、作品の大半は国宝や重文という貴重な作品ばかりでした。

構成は
  • 第一章 天台の祖師たち
  • 第二章 法華経への祈り
  • 第三章 天台の密教
  • 第四章 浄土への憧憬
  • 第五章 比叡の神と仏
  • 第六章 京都の天台

というように、天台宗の歴史を感じることが出来る展示会でした。
ここから簡単にレビューします。

第一章は、天台大師の像や画が多く展示されているのですが、 印象に残っているのが「書」です。
特に嵯峨天皇筆「光定戒牒」は、筆の素晴らしさもあるのですが、最澄と弟子光定の関係や思いが伝わってきて、良い作品だと感じました。
その他にも、日本から唐への行き来のために記した目録など興味深いモノが多く展示されていました。

第二章の前半は経典がメインなのですが、その経典にもいろいろ工夫がされていて、見ていて飽きませんでした。
特に「一字蓮台法華経」はタイトルのごとく一文字一文字、文字の下の蓮の花があしらっていて、とても興味深かったです。
後半は掛け軸が多かったのですが、普賢菩薩像・普賢十羅刹女像・十六羅漢像の二幅が印象に残りました。これらの作品は時期によって見れるものが異なるので、出来れば全部一度に観たかったですね。図録を見ると良い作品が多いので・・・。

第三章は、仏像・仏画がメインでしたが、ここでは素晴らしい作品が多かったです。
快慶作 宝冠阿弥陀如来坐像は表情も佇まいも優しさがあり良い作品ですね。頭部はかなり印象的でした。
二十五菩薩坐像のうち 獅子吼菩薩・普賢菩薩・白象王菩薩は、楽器を演奏している様子を表していて微笑ましい印象を受けました。
そして極めつけは、六道絵ですね。地獄をリアルに表現しており、かつサイズも大きく見ごたえがありました。ホント素晴らしいです。

第四章も、仏像・仏画が盛りだくさんでした。
千手観音像や不動明王像など好きな仏像が多くて、もうワクワクでした。中で一番印象に残ったのが、鞍馬寺の毘沙門天立像で凄く迫力ありました。個人的には必見だと思いました。
あと、面白かったのが天台法会の空間を再現していた展示です。結界の張り方や色の意味合いなど、すごく面白かったですね。

第五章は、山を神と崇拝する山王をテーマにした作品が展示させていました。
奈良国立博物館蔵 山王宮曼荼羅図は作品上部に如来や明王など小さく描かれていて、山と神の関係を表して興味深かったですね。
山王曼荼羅舎利厨子は両面に曼荼羅が描かれていて面白い作品でした。

最後の六章では京都にある仏像や絵巻物など多く展示されていました。
雙林寺蔵 薬師如来坐像は独特の表情が良いです。十種供養菩薩立像では、全員女性と言う説があるという解説があったんですが、たしかに全員女性に見えました。

全体を通して、仏像・仏画・経典が多く展示されていて、非常に楽しい展覧会でした。仏像が好きな方には凄くオススメです。
でも、入れ替えがあるので観れなかった作品があるのは残念ですね。作品を入れ替えるのであれば、半券で割引とかして欲しいですよぉー。


さてさて、常設展で地獄草紙を展示しているので、六道絵からの地獄つながりで見てきました。

地獄草紙

結構リアルな描写でとても良かったです。
なんか漫画 孔雀王で似たような絵を見たことがあったんですが、もしかしたら地獄草紙がネタの話があったのかもしれないですね。

大日如来11面観音
文殊菩薩騎獅像

常設展で、特別展に近い内容の物が展示されていたので、思わずパチリ。
左上が大日如来、右上が11面観音菩薩立像、下が文殊菩薩騎獅像です。

このようにさんざん常設展示を見てきたのに、なぜが「見返り美人」を見忘れてしまったのが心残りでした(~_~;)
きっと「見返り美人」をみるために、また最澄と天台の国宝に行くだろうなぁー(笑)

本日のお買い物
図録 と すぐわかる日本の仏教―歴史・人物・仏教体験寺院と仏像のすべて―鑑賞の手引を購入しました。

図録は解説も詳しく展示されていない作品も掲載されているので購入してよかったです。

すぐわかる日本の仏教―歴史・人物・仏教体験 は、日本の歴史と仏教の流れを併せて説明していて分かりやすかったです。
寺院と仏像のすべて―鑑賞の手引 は、仏像だけではなくて寺院の配置の方式や門などの解説があり面白い本でした。




投稿日:2006年04月09日

投稿者 yossy : 2006年04月09日 12:00

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» 最澄と天台の国宝展@東京国立博物館 from コマンドエフ
「春爛漫、上野。百年に一度の大展覧会」というキャチフレーズの名のもとに開かれていた、天台宗系の大規模な仏教美術展を上野に見に行きました。国宝31件、重... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年04月18日 10:04

» 「最澄と天台の国宝展」 from 弐代目・青い日記帳
東京国立博物館で開催中の 天台宗開宗1200年記念 特別展「最澄と天台の国宝」展に行って来ました。 仏教美術の展覧会も毎年平成館で何かしら... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年04月22日 15:45

コメント

TBありがとう!です。
多分自分は「見返り美人」以前に常設展自体見てない気がします。。
急いでまわったので、やっぱり鑑賞は余裕持って行くべきだと痛感。
毘沙門天立像はかなり印象深い仏像のひとつですね。
特に表情から雄大さが感じられて良かったです。

投稿者 ky@cmd+F : 2006年04月18日 10:11

ky@cmd+Fさん
またまたTBとコメントありがとう(^o^)

常設展は、定期的に展示内容が変更されるので、特別展のついでに見ても全然飽きないですよ。

大きな美術館だったら、2時間~3時間は居たいですよね。なので、私はそのくらいの間隔で予定を立ててます(^^ゞ

投稿者 よっしぃ~。o○ : 2006年04月19日 16:04

こんにちは。
TBありがとうございました。

常設展もあわせて
鑑賞しましたが
かなり疲れました。

作品の量もそうですが
作品の質にもやられました。

投稿者 Tak : 2006年04月22日 15:46

私も最澄と天台の国宝展に行きました。すごく人気があるみたいでびっくりしました。瀧山寺の帝釈天・梵天も良かったですよ。
 ところでこのブログには写真が載っていますが撮影は禁止ではないのですか?私も仏像ファンですが写真撮影をするのにはとても抵抗があります。

投稿者 nakamura : 2006年05月06日 23:17

> Takさん:
こちらこそ、コメントありがとうございます。
返事が遅れてゴメンなさい。PCが壊れて家でPCを触れなくなってしまったので・・・(T_T)

質はホントに素晴らしいですよね。
参りましたって感じです(>_

> nakamuraさん
コメントありがとうございました。
瀧山寺の帝釈天・梵天も良かったですよね。「最澄と天台の国宝展」の展示品は素晴らしいものばかりで書ききれませんでした。

写真に関してですが、東京国立博物館では、特別展で撮影できないですけど、平常展で撮影許可が出ている展示品に関しては撮影しても問題ないんですよ。もちろん、受付で確認しています。
私は撮影OKの展示品しか撮っていないので、ちゃんとルールは守っているつもりです。

投稿者 よっしぃ~。o○ : 2006年05月15日 11:58

そうだったんですか。失礼しました。意地悪で書いたのではないのです。最近いろいろなブログに遊びに行っています。どれも楽しいのですが時々ルール違反?と思えるようなものもあったりして。でもよっしぃ~さんはそんなんじゃなくて良かったです。とても参考になるのでまた遊びに来ます。

投稿者 nakamura : 2006年05月15日 20:11

> nakamuraさん

いえいえ、こちらこそすいませんでした。
他の美術館や博物館でも、常設展では撮影OKの展示品って結構あるんですが、あまり知られていないんですよね。
私は写真を撮るのが好きなので、気に入った物で撮影OKなら写真を撮るのですが、他の人に迷惑にならないように、人が少ない時に撮るようにしています。
ルールやマナーを守るのって大事ですよね。

最近PCが壊れたので更新出来なくなっていますが、何とか更新出来るように頑張ります。また、見に来てくださいね。

投稿者 よっしぃ~。o○ : 2006年05月16日 10:50

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