博物館・美術館で開催された展覧会の感想をたんたんと書き綴っています。

狩野一信の五百羅漢図@東京国立博物館

狩野一信の五百羅漢図が東博で展示されていると弐代目・青い日記帳さんで知って、是非とも混雑する特別展が始まる前に観に行きたかったので、「国宝・天寿国繍帳と聖徳太子像」が始まる直前に観に行ってきました。

特別展がないので、日曜日昼間なのにガラガラでした。いいですねぇー、やっぱり美術館/博物館はゆったり観たいです。

今回の展示について、東博サイトから引用してみると・・・

知る人ぞ知る幕末の絵師・狩野一信の五百羅漢図のすべてをまとめてご覧いただける絶好の機会です。一信は、仏画に秀でた画家で、その作品に千葉・成田山新勝寺の釈迦堂天井の龍図や増上寺の五百羅漢図などが知られています。
<中略>
今回ご覧いただく当館の五百羅漢図の全50幅は、明治天皇の皇女である富美宮、泰宮から当館に下賜されたものです。増上寺のものとほぼ同じ図柄ですが、かなり小ぶりなもので、1幅に2画面ずつ配し、ひとつの画面に、仏教の修行において最高の段階に達した人である羅漢を5人ずつ描いています。羅漢や背景が、執拗(しつよう)なまでに描写されて、その鮮烈な色彩には目を奪われるでしょう。

増上寺に納められているものは基本的に非公開なので、若干小さいとは言え、狩野一信の五百羅漢図をすべてまとめてみれるというのはスゴイです。



ちなみに「羅漢」とは、手持ちの「よくわかる仏像の見方(JTBキャンブックス)」によると・・・

羅漢は、サンスクリット語でアルハットといい、正式には阿羅漢と訳され、「尊敬と施しを受けるに値するもの」という意味を持ちます。羅漢とは、仏の教えを学び、修行を成しとげて、一切の煩悩を断ちつくした境地、阿羅漢果に達した聖者のことなのです。

ということで、かなり偉い方々が500人<(5人+5人)×50幅>描かれているということなんですね。

作品の流れとしては、

「羅漢の日常の姿」→「六道の苦から衆生を救済」→「修行の様子」→「神通力の発揮」→「禽獣を手なずける」→「竜宮での歓迎」→「仏像や舎利を洗い清める」→「寺院建立」→「七難から人々を救う」→「東西南北の四洲に遊化する」

と聖者としての活躍が描かれているものが多かったです。
しかも、その描き方が独特で妖しさをかもしだしていました。

その妖しさのせいか気になるのが何枚かあり、その中でも



 第12幅 六道・地獄
 氷の張った池の中で極寒のために身がさける苦しみからの救済が描かれている。


上の説明では救済とあるのですが、明らかに羅漢が衆生を上から攻撃しているように見えるのですが・・・気のせいですかね・・・気のせいですよね(~_~;)

作品は、あざやかな色彩で、ストーリー性を感じることが出来る50幅を一気に見ることが出来て、とても満足でした。


あと、東博所有ではなく増上寺の五百羅漢図の第二十五幅「六道 鬼趣」と第七十二幅「龍供」が展示してありました。

増上寺の五百羅漢図は大きいです。倍くらいのサイズでしょうか?比較するとこんな感じです。



この増上寺の五百羅漢は、本当に迫力がありました。
購入した図録によると陰影の描き方が随分異なっていたので、ぜひとも増上寺版の100幅一気に見たいですね。

投稿日:2006年03月12日

投稿者 yossy : 2006年03月12日 21:00

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東京国立博物館で展示中の 「特集陳列 幕末の怪しき仏画―狩野一信の五百羅漢図」を観て来ました。   狩野一信「五百羅漢図」|無料動画、動... [続きを読む]

トラックバック時刻: 2006年03月14日 20:28

コメント

こんばんは。
TBと記事の紹介ありがとうございました。
これ見逃してはもったいないですよね。

仰るとおり増上寺のものとは陰影の表現など随分違った点があるようです。

こうなると増上寺も全て観たくなりますね・・・

投稿者 Tak : 2006年03月14日 20:30

> Takさん
コメントありがとうございます。
Takさんのブログを読まなければ、たぶん観てなかったと思います。

東博って、写真撮影可のエリアがあるって最近知ったんですよ(^_^;)
それを知ったのも、Takさんの他の記事を読んだ時だと思います。

いろいろ参考にさせて頂いてます。ありがとうございますm(__)m

投稿者 よっしぃ~。o○ : 2006年03月15日 09:50

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